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大阪工業技術専門学校 建築系学科

Author:大阪工業技術専門学校 建築系学科

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『N氏の山荘建設』
愚直な仕事を要領よく
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土壁工事(その5)-【土壁を塗る!(2)】-

今日は、内壁側を塗ります。前日の経験がありますので非常にスムースに作業が進みます。
作業中・・・垂木込み栓の調整中

泥の渡し手も慣れてきて、ヤリと呼ばれる三爪の道具を振り回し、
4、5mの距離なら泥を放り投げます。
塗り手は、鏝板で飛んできた泥を受け、素早く壁に塗り着けます。

「いくで!」「ハイよ!」と景気のいい掛け声が現場に溢れ、何だか球技の練習のような雰囲気になってきました。
時々、暴投や危険球で、塗り手の体に泥が命中したり、落球で床に泥が飛び散ることもありますが、ワイワイやってるうちに、昼過ぎには内壁側を塗り終えていました。


ちょっと一息土壁作業完了!お疲れさまでした・・・!

夏休中の作業はここまでです。土壁はしばらく養生して乾燥させます。
遠くから見ると壁の部分と窓の部分とがはっきり区別できて、段々家らくしなってきました。次回は、アルミサッシュを取り付けて外周部を閉じていく工程に入ります。


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土壁工事(その4)-【土壁を塗る!(1)】-
建て起し3夏休み3回目の工事遠征初日で、小舞を完成させ、間柱(壁の下地として柱と柱の間に取り付ける縦部材)を入れました。
これでいよいよ土壁塗りの準備完了です。

土壁は、外壁側と内壁側を2回に分けて塗りますが、今日の目標は外壁側を塗り切ることです。

土壁に用いる泥は、粘土質の多い山土にワラを6cm程に切って混ぜたものです。ワラは土の割れを少なくするための補強繊維の役割をします。
専門の業者さんから2トンダンプ一杯の泥が現場搬入されましたが、まるで泥土のプール、とんでもない量です!

左官工事は、ネタ(この場合は泥)を鏝(コテ)と鏝板(ネタを載せる板)で操れないと始まりません。
N氏とOCT校長です練習中・・・まずは左海氏が

鏝板に載せた泥を鏝にすくい取る練習をしましたが、微妙な手さばきが必要で、
しばらくはボタボタと泥が下に落ちてしまいます。

この状態では壁に塗るよりも下の落ちる泥の方が多く、
壁に塗っているのか、床に塗っているのか分からない事になってしまいます。
N氏も塗る!N氏、カケヤを打つ泥んこ遊び??

器用、不器用がモロに出てしまう作業ですが、なんとか様になってきたところで、壁塗りを開始しました。バケツで泥を運び、渡し手が小鍬で泥土を塗り手の鏝板に供給し、塗り手が小舞竹に泥を塗り着けます。
焼肉3貫焼肉2

竹と竹との隙間から裏側に適度にはみ出るような強さで、鏝を操る訳ですが、しばらくするとコツもつかめて段々とスムースに塗れるようになってきました。
悪戦苦闘の泥合戦が夕暮れまで続き、外壁側が塗り切れた時には、あの泥土のプールはバケツ数杯分になっていました。
土壁工事(その3)-【土壁の前に】-
一般的な木造住宅では、壁の中は空洞で断面材が充填されています。従って、電気配線や給水菅などの設備配管を壁内に入れることは容易です。

しかし土壁では勝手が違います。壁内は土で詰まっていますので、後から電線やパイプを入れるわけには行きません。

そこで、土壁を塗る前に電気配線やスイッチボックス等を壁内に入れておきます。
建て起し2電気配線スリーブ設置

また、換気ダクトやクーラーの冷媒菅のように、外壁を貫通する配管については、スリーブという空パイプを壁に入れておいて、後から土壁に穴を開けなくてよいようにしておきます。
これらの作業は、コンセントやクーラーの位置を想定して行いますので、事前に図面でのチェックが欠かせません。
また、壁のどの位置に配線が通っているかをしっかり確認することで、後の工事の釘打ち作業などで配線に傷をつけること(ショート、漏電、火災につながる)を防ぐのです。
作戦会議ホッと一息・・・隅の柱の「長いホゾ」です!
土壁工事(その2)-【小舞竹を編む】-

先を尖らせる先ず太めに割った竹の両端をナタで尖らせて、土台と敷張りに穴を開けて差込ます。

縦の真渡竹で柱間に4本取り付けます。
同様に横の真渡し竹を貫の上下に9本取り付けます。
縦の真渡し竹は貫の内側、横の真渡しは貫の真下です。



真渡竹の取付シュロ縄で編む小舞作業中小舞作業中

縦横の竹は皮と皮とを合わせます。(土を節のある側に塗るように)
このあたりの詳細は地方によって差があるようで、一般的な教科書には記述の少ない分野です。
(我々の大先輩、長尾勝馬先生のテキストには、土壁の塗り厚や内部柱チリ寸法によっては、貫を柱芯からずらすことまで記載されています!)

この縦横真渡し竹と貫とが土壁を軸組みに固定させる役割を持っています。でもこれだけでは竹と竹との間隔が広すぎて、泥状の土を着けることはできません。そこで、やや細めに割った竹を間隔が3cm程度になるように真渡し竹の間に縦横編んでいきます。
シュロ縄というざらざらした植物繊維そのものの縄を用いて、ひたすら竹を編み込んでいく作業は根気の要る作業です。
小舞作業中小舞作業中小舞作業中


小舞完成!途中で竹が足りなくなって追加注文して分かったことですが、小舞に用いる竹は、モウソウ竹は肉厚がありすぎて不向き、真竹かハチクが向いているそうです。

夏休み2回目の遠征は、小舞竹を9割方編むところで時間切れとなりました。次はいよいよドロンコ合戦、土壁工事となる予定です。


土壁工事(その1)-【竹を割る!】-
小舞を作る1この建物の特徴の一つに、土壁を採用しているということがあります。
泥のような土で壁を作る湿式工事で、手間と時間がかかることから敬遠されがちですが、近年は自然素材への安心感や、強度面での再評価がなされたこともあって、一部では積極的な使用も試みられています。
特に断熱性能では物的データ以上の効果を感じています

その土壁を着けるための竹で編んだ網を小舞と言います。
こちら和歌山県中部では”えつり”と呼んでおり、専門の”えつり業者”もおられるとのことです。
今回は地元の左官親方に技術指導頂けることになり、伐ったままの竹を専用の竹割り器で割るところから作業が始まりました。
小舞を作る2小舞を作る3小舞を作る4

ちなみに竹を搬入してくれた地元竹材店の方の話では、「竹は盆過ぎから9月の闇夜に伐ると虫が入らんでエエんよ」とのこと。自然素材を扱う時には、こちらのリズムも自然のサイクルにあわせなきゃいけないようです。

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