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大阪工業技術専門学校 建築系学科

Author:大阪工業技術専門学校 建築系学科

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『N氏の山荘建設』
愚直な仕事を要領よく
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内装工事-【和室_琉球畳】-
和室の床は畳敷きです。
畳という床材料は他の床材料に比べ圧倒的な厚さ(通常55mm程度)を持っています。
この厚さが、畳独特の硬くて柔らかい感触と暖かさをもたらすのですが、近年は工事の省力化に伴いドンドン薄い畳が増えています。なかには厚さ10mm程度の畳もあるようですが、もはや畳とは呼べないものでしょう。

また畳は、建具などと同じように建物に合わせてあつらえるものです。
部屋の寸法を正確に測定して、その寸法や建物の微妙なゆがみに合わせて製作します。
今回は畳屋さんに部屋の寸法の測り方を教わり、その通りの方法で学生達が測定し、畳屋さんに伝え製作してもらいました。さらに、現場での敷き込みも我々で行いましたので、畳屋さんは一度も現場を訪れていません。

「ホンマにこの寸法で作ってええんやな」

畳屋さんとしても自分で計測していない部屋の畳を作る事に不安があったようです。
教えられた手順で順番に敷き込まれていく畳の、最後の2枚が隙間無くストンと納まった時は小さな歓声が上がりました!
畳敷き込み 畳敷き込み 畳敷き込み

縁の無い琉球畳12枚が6帖の部屋にしっとりと座ってくれました。

畳敷き込み

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内装工事-【居間_床仕上】-
内装工事も終盤をむかえ、いよいよ床工事に入ります。
居間の床は桧のフローリング、和室は畳敷きです。

は壁や天井と違い、最も人や物との接触の多い部分ですのでしっかりした材料を選びたいところです。
フローリング張り フローリング張り フローリング張り

居間の床には厚さ15mmのフローリング、巾は通常より広い目の150mm、生き節の綺麗な桧材を選びました。
天井と同じく実加工された長さ3mの材料を、継ぎ目の位置を割り付けながら一枚一枚丁寧に張り付けます。
担当したT籐君、M橋君、一枚張るごとに完成に近づいていることフローリング張りが実感できる作業ですので、作業が進むのも早く、一気に仕上がりました。

壁との取り合い部に巾木を取り付け、傷がつかないように養生シートを貼ったら作業完了です。

フローリング張り
内装工事-【居間・寝室_左官工事その1】-
居間や寝室の壁は、石膏ボードに漆喰や珪藻土系の左官仕上げをします。

この山荘では壁紙(クロス)は使用していません。
壁紙は工事の早さや材料の安さ、出来上がり当初の綺麗さなどの面で優れており、一般的な建築で非常によく使われる建材です。ただ、経年とともに汚れが目に付くことや手作りの味わいが乏しいことから、今回の工事では採用せずに左官工事主体としました。

石膏ボードに左官仕上げをする場合の大敵は、ボードの継ぎ目付近にひび割れ(クラック)が生じ易いことです。それを防ぐために、目地テープと呼ばれる繊維状の補強テープを石膏ボードの継ぎ目に貼り付けます。

下処理 下処理 下処理

次に糊成分の多い下地材を鏝で薄塗りします。
この工程は仕上げ塗りの練習に調度よく、学生たちの鏝運びを確認し、これなら大丈夫!と寝室の天井も左官仕上げとしました。
内装工事-【居間天井_ピーリング工事】-
居間の天井は屋根勾配に沿った斜め天井で、最高部で高さ約5m、面積は約20帖もある大きな天井です。
天井張りはどのような材料を選んでも上向きの苦しい態勢で工事をしますので大変なのですが、今回はピーリングと呼ばれる板材をビスで張り付けるという、これまた手間のかかる仕様となっています。
天井は大変!天井のビス留め作業!天井作業中・・・

この工事は技能学科1年生のT口を主力に、2年生が助っ人する体制で臨みました。
定尺4mの材料を割付ながら、実(さね)加工された凹部をビスで留めて作業を繰り返します。

しかし、ロフトの床がある部分では作業スペースがほとんど無く、はいつくばっての片手ビス留めというアクロバット作業が強要されます。
(2年生はそれを読んで1年生に作業を譲ったのでしょうか?)

悪戦苦闘2日間でヘトヘトになって20帖の天井が張り上がりました!
天井が仕上がると室内の雰囲気は一気にらしくなります。T口君お疲れ様でした!
完成!

内装工事-【和室壁_その3】-
中塗りを十分乾燥させて、いよいよ仕上げのジュラク塗りに入ります。

この材料は調合が不要で少量ですので、バケツと電動のミキサーで練ります。
t_IMG_3888.jpgt_IMG_3829.jpgt_IMG_3828.jpg

中塗りに水を打ってステンレスの仕上げ鏝を用いて塗っていきますが、今まで土系の荒壁や中塗りで奮闘してきた学生達には、既調合のジュラクは「塗りやすい!」材料だったようで、鏝がすいすい滑っていきます。
ほとんど1日で和室の壁は栗色のジュラクで仕上がりました

t_IMG_3822.jpgt_IMG_3824.jpgt_IMG_3826.jpg

多くの学生の手で仕上がった壁ですが、最も活躍したのはM君とK藤君。
特にM君はプロジェクト開始時点から左官担当として、小舞竹の模型作りや親方のご指導を仲間に口伝する役割を担ってきただけに、半年に及ぶ左官工事に無事終止符が打ててホッとしたことでしょう!

確かに手間も時間もかかる左官工事ですが、
塗り手の意思と技量を忠実に露にし、そして工業製品には無いオンリーワンの味わいを持つ仕上がりは、このような実習に欠かせない工程と確信しています。
内装工事-【和室壁_その2】-
親方のお手本ここから、中塗りに入ります。

荒壁を仕上げ付近までフカセて仕上げの下地とする工程を"中塗り"と呼びますが、中塗りはチリ際のノレンを固めるところから始めます。
中塗りの土は"コツチ"と呼ばれる袋入りの粘土質の多い土に、約2倍の川砂と"スサ"という藁(わら)の繊維を混ぜて練ったものです。例によって配合は塩路親方のご指導です。

チリ際の処理チリ際の処理チリ際の処理

チリ際の次に壁全面に中塗りを施しますが、付着を良くするために乾ききった荒壁に水を打って、2回塗りで仕上げ面までフカセます。

時々真っ直ぐな棒を壁面に当てて面が整っているか確認しながら作業をしますが、慣れていないと壁の真ん中あたりが凹んでしまいます。何度か手直しをしながら中塗りを終えましたが、そこそこ平滑な壁面に仕上がり、一気に和室の雰囲気が出てきました。
親方のお手本親方の指導を受けながら・・・作業中・・・
内装工事-【和室壁_その1】-

和室の壁はジュラクと呼ばれる土で仕上げます。

ジュラク(聚楽土)とは元々京都市内の聚楽付近で産出した栗色系の土ですが、現在では上塗り用の土系材料の総称のようになっており、今回も建材メーカーで既調合された袋詰めの物を使用します。
この仕上げ材を塗るまでに、何工程か作業がありますので順に案内しましょう。


荒壁が塗られた状態の壁は表面が凸凹で、柱の部屋内面から40mm以上壁面がへこんでいます。仕上がった壁から柱が飛び出て見える壁のことを"真壁"といいます。(逆に、柱が面材で隠れた壁を"大壁"といいます)
和室は真壁で仕上げるのが一般的ですが、壁から柱が出た部分を"チリ"と呼び、今回はチリ寸法7分(21mm)の真壁で仕上げる予定です。
仕上げのジュラクの塗り厚は2mm程度ですので、荒壁をあと20mmほどフカさ(塗り増さ)なければなりません。

先ず、チリが真っ直ぐに通るように、チリ位置に朱墨を打ちます。
チリ際の処理墨壷の墨は通常黒色ですが、このような仕上げ材料に打つ墨は、あとから雑巾等で消す事が出来る朱墨を用います。
次に朱墨に添って"ノレン"と呼ばれるチリ割れ防止の材料を釘で打ちつけます。
土材は乾燥に従ってどうしても収縮しますので、柱と壁の接点(チリ際)で隙間が生じてしまいます。そこで土材と柱とを強制的につなぎとめるノレンの登場となるわけです。
ただこのノレン、左官材料店にも置いていない希少品になってしまったようで、取り寄せて手に入れました。


内装工事-【和室仏間_その4】-
集中!さて、天井の下地ができれば次に仕上げのシナベニヤを張り付けます。

市販のベニヤ板は910×1820(三六版)の大きさです。
厚みは5.5mmのものを選びました。

この天井は底目地がきれいに通るか否かがキモです。
ベニヤ板を『寸法通り正確に切れるか』にかかってきますので、
のこぎりの刃先に全神経を集中させます。
切り出した50cm四方くらいのベニヤ板は、角をカンナで面取りし、隠し釘と木工ボンドで下地に張り付けます。

底目地の幅を一定にするために、ベニヤ板の切れ端を継ぎ目に立てて張る板の位置を決めることなどは、自分たちで工夫した施工上の知恵です。ささやかですが、このような工夫が自分達でできるようになったことは大きな成長だと思います。

作業中・・・作業中・・・作業中・・・

一枚一枚丹念な作業が丸2日続き、見事な天井が完成しました。
担当はK藤君とK林君。納得のいく仕事だったことでしょう!

天井完成!
内装工事-【和室仏間_その3】-
天井下地和室の天井はベニヤ板で仕上げます。
安価な建材の代表であるベニヤ板ですが、使い方によっては面白い表情になる材料です。

今回はシナベニヤという木目の素直なベニヤi板を使います。
1辺50cm程度の正方形に切り、隙間(底目地)を空けて木目方向を互い違いに張るという、手間のかかる天井です。

特に、天井の下地となる野縁を正確に割り付けておかないと底目地の部分と野縁がずれてしまいます
担当したK籐君とK林君は、親方にコツを伝授してもらいながら作業にかかりますが、完成像が頭に浮かばないまま、親方の言葉を半解状態で作業してしまったようです。
天井下地その結果、底目地がなかなか通らず(一直線にならず)、何度もやり直しをしてやっと野縁が組み上がりました。
底目地になる部分は下から見えますので黒く塗ってありますが、シナベニヤを張る部分はボンドの接着を妨げない為に、白木のままという念の入った天井下地です。

親方の言葉は3歩先、5歩先の指導が多いのですが、学生達はそれを一歩、一歩咀嚼しながら理解した上で作業して欲しいものです
内装工事-【和室仏間_その2】-

仏間作業中高価な床框を手にしたM橋君。さて、
どのように柱と柱の間に納めれば良いのか?

親方にあれこれ聞いて慎重に作業を始めました。

「失敗は許されない!高価な材料を無駄には出来ない!」
と何度も測り直し、あれこれ考えながらの3日間でした。

仏間完成!たった90cm四方の仏間ですが、手に汗にぎるM橋君の悪戦苦闘の結果、無事に綺麗な仏間が完成しました!
完成後の養生をするM橋君の顔が全てを物語っているかのようでした。
養生

その後、彼の現場での声量が増したのは気のせいではないと思います。




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