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大阪工業技術専門学校 建築系学科

Author:大阪工業技術専門学校 建築系学科

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『N氏の山荘建設』
愚直な仕事を要領よく
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内装工事-【居間・寝室_左官工事その2】-
居間の壁は外壁と同じ漆喰で、寝室の壁と天井は珪藻土系の左官材料で仕上げます。

珪藻土は藻類の一種である珪藻が堆積して化石化した珪藻岩を粉砕したものです。
身近なところでは七輪などに利用されています。吸湿性や濾過性に優れており、室内環境に負荷を与えない建材として近年よく使われています。

左官作業中左官作業中左官作業中

荒壁から始めた左官工事ですが、初めは鏝板のネタを鏝ですくい取ることすらままならなかった学生達も徐々に慣れて、珪藻土を塗る頃には随分スムースに鏝が壁面を滑るようになってきました。
塩路親方に教わった、鏝の動く方向を規則的に安定させることも出来るようになり、居間、寝室全ての左官工事を終えました。
全て大壁ですので、途中で作業を中断する訳にもいかず、休憩無しの長丁場を体力で乗り越えました。お疲れさんっ!


内装工事-【居間・寝室_左官工事その1】-
居間や寝室の壁は、石膏ボードに漆喰や珪藻土系の左官仕上げをします。

この山荘では壁紙(クロス)は使用していません。
壁紙は工事の早さや材料の安さ、出来上がり当初の綺麗さなどの面で優れており、一般的な建築で非常によく使われる建材です。ただ、経年とともに汚れが目に付くことや手作りの味わいが乏しいことから、今回の工事では採用せずに左官工事主体としました。

石膏ボードに左官仕上げをする場合の大敵は、ボードの継ぎ目付近にひび割れ(クラック)が生じ易いことです。それを防ぐために、目地テープと呼ばれる繊維状の補強テープを石膏ボードの継ぎ目に貼り付けます。

下処理 下処理 下処理

次に糊成分の多い下地材を鏝で薄塗りします。
この工程は仕上げ塗りの練習に調度よく、学生たちの鏝運びを確認し、これなら大丈夫!と寝室の天井も左官仕上げとしました。
内装工事-【居間天井_ピーリング工事】-
居間の天井は屋根勾配に沿った斜め天井で、最高部で高さ約5m、面積は約20帖もある大きな天井です。
天井張りはどのような材料を選んでも上向きの苦しい態勢で工事をしますので大変なのですが、今回はピーリングと呼ばれる板材をビスで張り付けるという、これまた手間のかかる仕様となっています。
天井は大変!天井のビス留め作業!天井作業中・・・

この工事は技能学科1年生のT口を主力に、2年生が助っ人する体制で臨みました。
定尺4mの材料を割付ながら、実(さね)加工された凹部をビスで留めて作業を繰り返します。

しかし、ロフトの床がある部分では作業スペースがほとんど無く、はいつくばっての片手ビス留めというアクロバット作業が強要されます。
(2年生はそれを読んで1年生に作業を譲ったのでしょうか?)

悪戦苦闘2日間でヘトヘトになって20帖の天井が張り上がりました!
天井が仕上がると室内の雰囲気は一気にらしくなります。T口君お疲れ様でした!
完成!

内装工事-【和室壁_その3】-
中塗りを十分乾燥させて、いよいよ仕上げのジュラク塗りに入ります。

この材料は調合が不要で少量ですので、バケツと電動のミキサーで練ります。
t_IMG_3888.jpgt_IMG_3829.jpgt_IMG_3828.jpg

中塗りに水を打ってステンレスの仕上げ鏝を用いて塗っていきますが、今まで土系の荒壁や中塗りで奮闘してきた学生達には、既調合のジュラクは「塗りやすい!」材料だったようで、鏝がすいすい滑っていきます。
ほとんど1日で和室の壁は栗色のジュラクで仕上がりました

t_IMG_3822.jpgt_IMG_3824.jpgt_IMG_3826.jpg

多くの学生の手で仕上がった壁ですが、最も活躍したのはM君とK藤君。
特にM君はプロジェクト開始時点から左官担当として、小舞竹の模型作りや親方のご指導を仲間に口伝する役割を担ってきただけに、半年に及ぶ左官工事に無事終止符が打ててホッとしたことでしょう!

確かに手間も時間もかかる左官工事ですが、
塗り手の意思と技量を忠実に露にし、そして工業製品には無いオンリーワンの味わいを持つ仕上がりは、このような実習に欠かせない工程と確信しています。
内装工事-【和室壁_その2】-
親方のお手本ここから、中塗りに入ります。

荒壁を仕上げ付近までフカセて仕上げの下地とする工程を"中塗り"と呼びますが、中塗りはチリ際のノレンを固めるところから始めます。
中塗りの土は"コツチ"と呼ばれる袋入りの粘土質の多い土に、約2倍の川砂と"スサ"という藁(わら)の繊維を混ぜて練ったものです。例によって配合は塩路親方のご指導です。

チリ際の処理チリ際の処理チリ際の処理

チリ際の次に壁全面に中塗りを施しますが、付着を良くするために乾ききった荒壁に水を打って、2回塗りで仕上げ面までフカセます。

時々真っ直ぐな棒を壁面に当てて面が整っているか確認しながら作業をしますが、慣れていないと壁の真ん中あたりが凹んでしまいます。何度か手直しをしながら中塗りを終えましたが、そこそこ平滑な壁面に仕上がり、一気に和室の雰囲気が出てきました。
親方のお手本親方の指導を受けながら・・・作業中・・・
内装工事-【和室壁_その1】-

和室の壁はジュラクと呼ばれる土で仕上げます。

ジュラク(聚楽土)とは元々京都市内の聚楽付近で産出した栗色系の土ですが、現在では上塗り用の土系材料の総称のようになっており、今回も建材メーカーで既調合された袋詰めの物を使用します。
この仕上げ材を塗るまでに、何工程か作業がありますので順に案内しましょう。


荒壁が塗られた状態の壁は表面が凸凹で、柱の部屋内面から40mm以上壁面がへこんでいます。仕上がった壁から柱が飛び出て見える壁のことを"真壁"といいます。(逆に、柱が面材で隠れた壁を"大壁"といいます)
和室は真壁で仕上げるのが一般的ですが、壁から柱が出た部分を"チリ"と呼び、今回はチリ寸法7分(21mm)の真壁で仕上げる予定です。
仕上げのジュラクの塗り厚は2mm程度ですので、荒壁をあと20mmほどフカさ(塗り増さ)なければなりません。

先ず、チリが真っ直ぐに通るように、チリ位置に朱墨を打ちます。
チリ際の処理墨壷の墨は通常黒色ですが、このような仕上げ材料に打つ墨は、あとから雑巾等で消す事が出来る朱墨を用います。
次に朱墨に添って"ノレン"と呼ばれるチリ割れ防止の材料を釘で打ちつけます。
土材は乾燥に従ってどうしても収縮しますので、柱と壁の接点(チリ際)で隙間が生じてしまいます。そこで土材と柱とを強制的につなぎとめるノレンの登場となるわけです。
ただこのノレン、左官材料店にも置いていない希少品になってしまったようで、取り寄せて手に入れました。


あぁ、左海カメラ悲哀

カメラ分解山荘建設の世話人である左海氏のデジカメ、CanonのIXY・・・日々の記録やブログ用の写真撮影に大活躍のカメラでした。

山荘建設の現場では、土壁の泥の中に落とされること数回、ガツンゴツンと山荘の柱や軒先にぶつけられること数度、足場から落下させられたことも・・・
そんな過酷な状況下で活躍してくれていたデジカメですが、内装工事あたりから調子を崩し、ついに先日眠ったまま再び起動することはありませんでした。ご臨終です。

壊れたから廃棄する、だけで終わるはずがない左海氏のモノづくり魂。
カメラはすぐさまOCTロボット機械学科の解体職人、和田氏の元へ届けられ分解されることに。
どんなものでもバラバラに分解してしまう和田氏の手により、徐々にかつスムーズに各パーツに分解されていきました。そんな時、突然和田氏の驚愕の叫び声が!
「カメラの中に砂が入ってるっ!」
精密機械の内部に砂が、それも大量に入っているなんて有り得ない!という和田氏の常識を覆す事実が!
しかし過去にも左海氏のキーボードを傾けるとコーヒーがこぼれ出てきたこともあり、左海氏を知る他の人にとっては大した驚きではなかったようです。

和田氏解説中・・・分解作業が進むにつれ、和田氏がそれぞれのパーツの働きやウンチクを話してくださいました。こんな小さなボディーに数々の工夫やしくみが見てとれ、また、いくつもの分野の知恵と技術が結集されているのが良くわかりました。

山荘建設にしろデジカメにしろ、モノづくりには知恵と工夫、チーム力がとても重要なのですね。
そんなことを再確認させてくれたデジカメの最後でした。安らかにお眠り下さい・・・合掌・・・。


外壁工事-【漆喰仕上_その3】-

親方のお手本鏝をモルタル用の鉄製のものから、漆喰用のステンレス製のものに持ち替え、一人一面づつ担当しながら、漆喰との格闘が始まりました。

親方のお手本を見ていると、鏝が滑るように動いて、実に簡単そうに見えたのですが、実際にやってみるとスサや天然の接着剤が入った漆喰は思った以上に鏝サバキが難しいものでした。
せっかく上手く平らに仕上げた面に、ピタっと鏝が張り付いて動かなくなってしまい、またやり直し・・・等々。
このようなことを何度も繰り返しながら、少しずつ体でコツをつかむしかない、左官工事独特の感覚的作業です。

漆喰作業中漆喰作業中漆喰作業中

勘の良し悪し、向き不向きが割合正直に出る作業でもあります。
巾90cm高さ150cmくらいの一面を仕上げるのに3時間程度かかりますが、徐々に硬化する漆喰はなかなか言うことを聞いてくれず、素人工事らしい凹凸を持った壁面が少しづつ出来上がっていきます。
特に足場の悪い箇所での左官作業は、スクワットに柔軟体操と綱渡りを重ねたようなアクロバット作業です!
漆喰作業中漆喰作業中漆喰作業中

10月からはじめた外壁の左官作業が完了したのは2月の初旬でした。
担当したM君、K藤君、途中から加勢した一年生のU木君の奮闘で、手作り感十分の味わいと凹凸のある外壁が出来上がりました。

完成した漆喰壁を見た塩路親方は苦笑いとともに曰く
             
「なんとか白いモンができたな!」

完成!


外壁工事-【漆喰仕上_その2】-

目地棒取り付け漆喰(しっくい)仕上げの精度は
下地モルタルの精度で決まります!

そこで、一回目の下地モルタルに90cm間隔で目地棒を取り付け、壁面を細かく分断しました。
つまり、我々の技量では一度に大きな面を平滑に仕上げる事は無理なので、
塗り範囲を細かく分けることにした訳です。

その一面一面を2回目のモルタルで平滑に仕上げて行きます。
足場の悪い箇所もあり、無理な体勢を強いられながらの作業は、相当な根気と体力を必要とします。
がしかし、根気と体力こそが
我々の持ち味(未熟な腕をカバーする)なのです!

下地モルタル塗り。作業中・・・下地モルタル塗り。作業中・・・下地モルタル塗り。作業中・・・

2回目のモルタルが適度に硬化し乾き切らないうちに、いよいよ漆喰仕上げに入ります。


外壁工事-【漆喰仕上_その1】-
漆喰外壁上部は漆喰(しっくい)で仕上げます。

漆喰は城郭建築で用いられる白壁で、かつては、石灰に麻の繊維(スサ)、草本や海藻から得る接着剤、水などを加え現場で練り上げて作られていた左官材料です。
しかし、今では袋詰めされた既調合品を用いることが多くなっています。

手間と時間がかかる工法なので敬遠されがちですが、
時間が経つほどに冴えてくる白さ、独特の漆喰質感や透気性など、捨てがたい魅力を持った伝統的な建築材料です。

ただ、水加減が難しくちょっと油断するとトロトロになってしまったり、鏝跡が残りやすいうえに水引までの施工時間が短く、本来素人に扱える材料ではないのですが、
地元の塩路親方のご指導もあって、無理を承知のチャレンジを敢行しました!

さて、うまくいきますやら、続報をご期待下さい!

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